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つげ義春展@天栄村 2014年11月23日

つげ義春展@天栄村 2014年11月23日

天栄村で行われたつげ義春展に行ってきました。

正式なイベント名は

「つげ義春の旅へ。 つげ義春が愛した岩瀬湯本・二岐温泉フォーラム2014」

 

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私がつげ義春のまんがにであったのは今から28年前、高校を卒業した後すぐ、進学先である千葉県の下宿屋に小包が送られてきました。その中身がつげ義春の2冊のまんがでした。送り主は、それほど親しくもなかった高校の同級生です。彼はまんがが好きなようでしたが、私は、まったく好きではありませんでした。高校生当時は藤原新也が好きで、文字だけ、又は写真入りの本が好きでした。

彼が、なぜ送って来たのか考えたところ、おそらく、私ならつげ義春が好きだろうと思ったのでしょう、私に教えてあげたいという気持ちで送ってくれたのだと思います。案の定、まんがなど読んだこともない私でしたが、面白くて、いっぺんでつげ義春のファンになってしまいました。送ってくれた彼に感謝しなければなりません。それから現在まで、つげ義春のファンは続いていて、特に温泉や旅をモチーフにしたまんがが好きです。

 

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早速、道の駅の裏手にあるパネル展示会場へ行って見ます。村内なので何度も訪れている岩瀬湯本ですが、こうして写真と対比してみるのもおもしろいですね。

 

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映画にもなったので「無能の人」という作品名を聞いたことがある人も多いと思います。その「無能の人」の中の一編に「探石行」という作品があります。売るための石を探しに山梨へ行くのですが、絵のモチーフとして岩瀬湯本温泉が使われていたとは知りませんでした。

 

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「会津の釣り宿」という作品があります。舞台は西会津の玉梨温泉ですが、まんがの温泉宿のご主人が二岐温泉湯小屋旅館の亡くなったご主人に本当にそっくり!真相は不明ですが、やっぱりこの方がモデルになったような気がします。

 

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午後2時からは講演会とフォーラムです。漫画雑誌「ガロ」の元編集者、高野慎三さんの講演が特に面白かったです。

会津を代表する大観光地で「大内宿」という茅葺屋根の宿場町があります。江戸時代の風情が綺麗に保存され人気があるのですが、昭和42年にこの地を訪れたつげ義春は、大内宿にはまったく興味を示さず、近くにある鄙びた岩瀬湯本温泉を絶賛したといいます。よほど気にいったのか、その後4度も岩瀬湯本を訪れたそうです。

何がそれほど、岩瀬湯本がつげ義春を惹きつけたのかという説明を高野慎三さんがしてくれました。「つげさんは、東京生まれの東京育ち、ところが東京の風景はまったく様変わりしてしまった。子供時代に見た日本の原風景を探すために旅をしていたのだろう」、「田舎や農村への憧憬を今も常に抱いている」ということです。「茅葺屋根だから良いのではない、綺麗に保存されている大内宿のような場所には興味がない」、では、全国にたくさんある鄙びた温泉地の中で、岩瀬湯本の何が良いのかというと、「つげさんは岩瀬湯本の道の角度が最高だ」と語っていたそうです。角度が良いという言い方は、絵になるということでしょうか?芸術性の高い絵を描くつげ義春独特の表現だなと思いました。

フォーラムの最後は「懐かしい未来、地域の資源を生かした地域づくり」という代でのパネルディスカッション。今は「地域おこし」とか「地域再生」ということも大学の研究対象になるんですね。私のようなシロウトには、答えのでない問題をグルグルかき回しているだけに思えてしまいます。廃れるものが廃れてしまうのは仕方がないと思います。アイデアが成功して観光客がたくさん来ている場所は、はたして観光地として本当に魅力的なのか、疑問が残ります。天栄村を基点に、つげ義春にもっと特化した勉強会やゆかりの温泉地を訪ね歩くようなイベントなら、今後も続けていってほしいと思いました。

 

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コメント

  • メガラッキー より:

    整備された街並みでは味がないのでしょう。町の中の道も、元々は何も無い野山だったのですから。そこを動物が通る様になり、動物が通ればその通り道は自然と草が少なくなり、そうしてけもの道が出来て、歩きやすいので人が通る様になり道になるのです。そうした道の歴史が「道の角度」なんでしょう。そんな事を考えると、私にもその温泉の情景が浮かんできました。

    • けんいち より:

      天栄村でファンであるつげ義春イベントがあったことを嬉しく思います。
      来年、再来年と続いてほしいと思います。

  • co2 より:

    つげさんWorld、たまりません!
    わぁ〜その場でファン交流にご一緒したかったです、、。
    ゲンセンカンと、作品名…すぐ出てきませんが 朝鮮の家族が住み着いちゃう作品が好きです!
    もちろん紅い花、もっきり屋も…。

  • けんいち より:

    co2さん、ぽこけんへようこそ。

    つげさんの漫画、独特の世界ですよね。
    朝鮮の家族が住みついちゃうのは「李さん一家」ですね。

    2014年の今でこそ、東京も福島県の会津地方も、同じような価値観を分かち合える場となっていますよね、セブンイレブンもあるし。

    でも1960年当時の東京と会津、つげさんが旅した当時は、まるでタイムスリップしたような感覚を味わえたのではないかと想像します。

    比較的東京に近くて、鄙びた茅葺の温泉地の残る会津地方に惹かれ、何度も通われ、この地がいくつかの漫画のモチーフになったようですね。

    この、ぽこけんというHPはぽこ&けんいちのいろいろな活動記録を日々レポートしています。よろしければ、またのぞきに来てください。よろしくお願いします。

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