今日はバンコクの西100キロほどのところにあるカンチャナブリーを目指します。アユタヤからも100キロくらい、余裕の行程です。気持ち的にはどんどんマレー半島を南へ下って行きたいのですが、実はカンチャナブリー付近に入っておきたい温泉が2つあります。そのひとつ、お寺の中に温泉が湧くというワット・ワンカナーイ温泉目指してとりあえず、行ってみます。
今日も市場付近でセンレックナーム(米のヌードルスープ)の朝食を取ってから出発。さすが米の輸出高世界一のタイ。田園風景の中を走って行きます。
乗合タクシーで移動中のお坊さんたちを見かけました。
こちらは、動く掃除用具専門店。カブもサイドカーになると日本の軽トラ顔負けの積載量が可能です。
カンチャナブリーに到着。タイ人にも人気の観光地だけあって、クワイ川沿いにはたくさんの観光バスが止まっていました。色だけでなく突起物で派手さを競い合っている観光バス。
カンチャナブリーでまず、宿を確保。クワイ川沿いのバンガローに決めました。エアコンなし、水シャワーで1泊150バーツ(500円)。川を見下ろす景色も良いですが、値段が気に入りました。シュガーケーン・ゲストハウス(さとうきびGH)というところ。
この宿、クワイ川に浮かぶフローティングルームもあるのですが、こっちはエアコン、ホットシャワー付きで550バーツ(1820円)。こっちに泊まるのも良い思い出になりそうですね。おススメです。私たちは安い方で充分ですけど。
宿に荷物を置いて、ワット・ワンカナーイ温泉へ向けてバイクで出発。カンチャナブリーの町の中心部、時計台付近で昼食。カオマンガイ(チキンライス)の専門店に入りました。このタレが各店で味がちょっとずつ違うんですよ。ここのタレもピリ辛で美味しかったです。40バーツ(130円)。
北ベトナムと違って、ぼったくる食堂などなく、笑顔で迎えられ、ありがとうと見送ってくれます。サバーイ(心地良い)です。
カンチャナブリーの中心部の時計台から323号線を東へ14キロ進み、タマン市街へ向かう3548号線へ右折。分岐から4.5キロ進んだ左側にお寺があります。ここがワット・ワンカナーイの入り口の門。
より大きな地図で ワット・ワンカナーイ温泉 を表示
正確な場所はここです。
お寺の門をくぐると奥に大きな建物が見えますが、温泉はそっちではなく、門をくぐってすぐ左手です。
左手にすぐ、温泉スペースが見えるので中へ入ってみます。お寺なので料金は決まってなくお布施のようです。私たちはひとり20バーツずつ払いましたが、少なかったかな?
足湯を楽しむ人たち。他の人とお湯を共用するという感覚は無く、足湯も個別浴槽でひとりずつ新鮮な湯を入れてくれます。日本より清潔です。
こちらは男性の全身浴エリア。着替える場所は別にあり、皆水着に着替えて入浴します。半露天風呂形式で浴槽がたくさん並んでいます。蛇口をひねるとすごい勢いで湯が注がれ浴槽が満たされます。泉質は単純泉かな?温度は40度くらいです。
西洋式バスタブもあれば、五右衛門式もあります。五右衛門式は深さが約120センチ、円形の狭い湯船ながら、肩まで浸かれる椅子と半身浴できる椅子が階段状に設置されていて、よく考えられてるなと感心しました。
こちらは女性エリア。五右衛門式ステンレス湯船が並んでいました。
一応、男性エリア、女性エリアとなっていますが、実際は水着で入るので厳密に分かれているわけでもなく、夫婦で隣の五右衛門風呂に入りたければそれでもOKのようです。タイのお寺で温泉に入れるなんて思ってなかったけど、なかなか良いものですね~。
映画にもなったので、日本では「戦場に架ける橋」などと格好の良い名前で呼ばれていますが、世界ではデス・レイルウェー(死の鉄道)と言われている鉄道の橋がカンチャナブリーにあります。今も橋の上を鉄道が通って観光名所になっています。
第二次世界大戦中のドイツと日本は世界のギャングみたいなもので、柔らかい表現にすればドラえもんのジャイアンみたいな感じで、ルールを無視して暴れ回っていたわけですよね。帝国主義といわれる考え方では、軍事力で周辺諸国の領土を横取りするのがお国のためであり、正しいこととされていたわけですから。分捕った領土に関しては、日本の真面目なところで、一生懸命インフラを整備したり、教育に力を入れたりと良い面もあったようですけど。
日本は連合軍と戦ったなどという言い方で教科書では教わりますが、連合軍っていうのは国際連合、すなわち国連です。今でこそ、日本も国連に加盟させてもらって平和維持活動などといって自衛隊を派遣したりしてますけど。第二次大戦中は日本やドイツのあまりの無茶ぶりに国連が関与せざるを得なかったというわけです。
その国連の国々も元を正すと、アフリカ、南米、アジアと植民地支配を続けていたわけですから、どっちもどっちなんですけどね。この時は、ドイツと日本の暴れぶりで、世界は経験したことがないほど荒れに荒れたわけです。
それで日本は、どんどん領土を拡大すべく、イギリスの植民地のビルマもやっつけようというので、国連軍の戦争捕虜やタイその他東南アジアの人たちを使って鉄道を建設させたわけです。日本軍のひどい仕打ちに会い、多数の死者をだして鉄道建設をさせられた収容所があった場所が、ここカンチャナブリーというわけです。アウシュビッツや広島の原爆ドーム、福島原発同様、ここも人間の負の遺産でしょう。それで「死の鉄道」と日本以外の国で呼ばれています。
もちろん、日本だけが悪いのでも、ドイツだけが悪いのでもありません。戦争そのものが悪だと思います。特攻隊で若くして死んでいった若者たちの命も、戦争捕虜となって鉄道建設させられ、重労働に耐えられず死んでいったイギリス兵の命も、平和に暮らしたいだけだったのに、連れてこられて強制労働させられ死んでいったタイ人の命も同じ命です。
今日の晩飯はおかず屋台で調達です。タイでは自宅で料理しない人が多いんです。夕方になると、どこの町でもおばちゃんのおかず屋台が出没します。コップやプラスチックの皿、フォークやスプーンを持って旅行し、このおかず屋台を上手く利用すれば、安くて美味しい食事にありつけるというわけです。
今日の夕食はご飯10バーツ(30円)、カレー30バーツ(100円)、野菜料理20バーツ(70円)、鶏肉の炭火焼30バーツ(100円)、ビール50バーツ(170円)が2本、ウイスキー150バーツ(500円)、氷5バーツ(20円)。合計1160円と宿代の2倍ほどと豪華にしてみました。バンガローのベランダで宴会モードです。
カンチャナブリーまでのルート。
明日はここから130キロ離れた温泉へ行って見る予定です。
ぽこけんさん、何時も楽しく拝見してます。
私たちはカンボジアからの帰りで、アユタヤの東側60km程のナコンナヨック泊まりです。またまたすれ違いですね(^O^)。
ここから、同じルートでチェンマイに帰ります。
道中、気を付けて!