2015年8月28日
ナスカの地上絵を見てみたいと言う人は世界中にたくさん居ますが、何がナスカの地上絵をそれほど惹きつけるのでしょう。誰が何のためにどうやって描いたのか全てが謎というミステリアスさも魅力の一つでしょうが、単純な直線と曲線で一筆書きで描かれたデザインの素晴らしさもまた魅力のひとつだと思います。
なぜ描かれたのが、世界中の研究者がカレンダー説、儀式説、宇宙船発着場説など、様々な説を唱えています。私が素人なりに考えてみるに、神さまへのプレゼントのようなものであったのではないかと思います。当時のナスカの人々ができうる限りの力を出し切った作品。神さまに捧げた作品が地上絵だったのではないかと思います。
全ては謎なので想像でしかありませんが、やっと空から地上絵を見れるチャンスがやってきました。早速ナスカの空港まで行ってみます、
ナスカから4キロほど離れた空港へバイクで行くと、色々な航空会社のカウンターが並んでいました。セスナは2人乗り、4人乗り、6人乗り、15人乗りとあって、2人乗りが一番値段が高いけれど高度の低いところを飛ぶので地上絵観察には良さそうです。320ソル(12800円)と値段は安くはありませんでしたが2人乗りのセスナに乗ることにしました。安全のためパイロットが必ず2名付く決まりになってからフライト料金が高くなったようです。乗客は私ともう一人はフランス人の男性でした。
セスナに乗るのは初めて、出発前にコクピットを撮影。車と違っていろいろなメーター類や機材が並んでいます。自分で操縦できたら楽しいだろうなと思います。
いよいよ離陸しました。飛び立つとそうとうのスピードが出ているはずなのですが凄くゆっくりに感じました。ゆれるのかなと思って前日に買っておいた酔い止めの薬を飲んだのですが、あまり揺れも感じず薬は必要なかったかなと思います。
まず、最初に見えてきた地上絵はクジラ(63メートル)。右窓からも左窓からも地上絵が見られるようパイロットが旋回してくれます。
宇宙飛行士(32メートル)。
サル(110メートル)。
犬(51メートル)。
はちどり(96メートル)。
クモ(46メートル)。
バリワナ(280メートル)。これはちょと見えにくかったです。ナスカの地上絵はだんだんと消えてゆく運命にあると言います。車のわだちもそうですし、少ないと言っても雨も全くないわけではなく水の流れた跡が地上絵を掻き消している部分も見てわかりました。そして、幅が20~200センチ、深さがわずか10~30センチほどの線なので風の影響もあるはずです。保護が必要なのでしょうが、これだけ巨大な地上絵を守るのは至難の業ではないでしょう。
ペリカン。
オウム(200メートル)。
木(97メートル)、手(45メートル)。
で、ナスカの地上絵セスナ遊覧飛行は30分ほどで終了。空港へ戻って来ました。絵によってはっきりと線が白く見えるものとそうでないものもあります。一番低い高度を飛ぶセスナでもこの程度なので、高度が高かったり、天気の条件が悪いと厳しいだろうなという感想です。贅沢を言えば、カメラを構えるのに夢中で肉眼で見て楽しむ余裕がなかったので、カメラ無しでもう一度セスナに乗ってみたいなと思いますが、値段が値段なのでやめておきます。長年見てみたいと思っていた地上絵を空から見ることができて満足できました。
地上絵の後は、ナスカの墓という観光地を見学してからナスカの町へ戻って宿の斜め前のセビーチェ屋さんで昼食。店のおススメ昼セットは、セビーチェとイカフライ、これに魚のスープとジュースが付いて10ソル(400円)。なかなかお得感ありました。
2015年8月29日
クスコ方面へ出発しようかとも思いましたが、地上絵を見て興奮したからか、アマゾンから走ってきた疲れが溜まったのか体が休みたいと言っているようなので今日は休養日にしました。洗濯をしたり世界最大の砂山、セロ・ブランコを見に行ったり。
ナスカの地下水路を見に行ったりしました。今から1000年以上前に作られた地下水路で、30キロ先の山から水を引いており、現在でも水路に綺麗な水が流れています。なぜ地下に作ったかというと、地上に作ると砂漠気候のため干上がってしまうからだそうで、ところどころにこうした水の汲み取り口が渦巻き状に設置されていました。この水を使った農業が周辺では今も盛んに行われています。
明日からは、再び旅行を再開します。次の大きな目標地点はマチュピチュです。