連日雨の中、なんとかダルトンハイウェーの終点デットホースへ到着、ここがバイクで行くことのできる北米大陸の北端です。ここから、南米大陸の南端、アルゼンチンのウシュアイアまで、ひたすら南下する新たな旅が始まります。
ダルトンハイウェーのルート
2014年7月21日
目標としていたデッドホースにたどり着くことが出来、今度は同じ道を800キロ先のフェアバンクスまで南へ引き返して行きます。
デッドホースまで何とか行けたので、ちょっと釣りの余裕も出てきました。昨日食べて美味しかったアークティック・グレーリング、30~40センチサイズを3匹キープ。今晩のおかずも魚で決まり。
これで1匹半分、魚だけでお腹いっぱいです。今日はブルックス山脈の手前、ガルブライスという地点でキャンプです。
今日の走行距離407キロ、合計968キロ。
2014年7月22日
それにしてもよく降る雨です。夜中もずっと降り続け、朝になっても止む気配はありません。とりあえずの目標地点を160キロ先のマリオンクリークキャンプ場と決めて、雨の中出発。ブルックス山脈へむかうにつれて、南風が強くなって来ました。南風といってもここは北極圏、寒いのなんのって、0度近いんじゃないでしょうか、バイクに乗る気候じゃありません。手足の指先の感覚が無くなりながら走りました。
雪にはなりませんでしたが、身体はずぶ濡れでドロだらけ、バイクもドロだらけでお昼ころマリオンクリークキャンプ場に到着しました。テントに入るとほっと安心します。雨音を聞きながら夕食はパスタとビールで。
今日の走行距離166キロ、合計9855キロ。
2014年7月23日
あきれてしまうほど、雨は降り続けています。さすがに、テントにもカビが出てきてしまいました。今日は連泊かなとテントの中で星野道夫さんの「風のような物語」を読みました。
お昼も食べて午後の1時過ぎ、雨も上がったので出発することにしました。左の道がダルトンハイウェー、右に見えるラインが石油のパイプラインです。パイプの直径は120センチ、長さは何と1280キロ続いています。
60マイルキャンプ場目指して進んで行きます。
60マイルキャンプ場に着きました。ここは水場があるのでドロドロになったバイクをきれいに洗い流しました。
今日の走行距離207キロ、合計10062キロ。
2014年7月24日
フェアバンクスまで二百数十キロ、ダルトンハイウェーも残りわずかになってきました。60マイルキャンプ場を出発してしばらく走ると、リヤカーを引いて歩いて旅している人がいたので止まって話を聞くと、何と日本人。彼はドーソンシティーからデッドホースまで約1800キロの歩き旅の途中。もうすでに4分の3の行程を歩いたけれど、まだあと、1か月近くかかるんじゃないかなと話していました。いやあ、凄い人がいるものです。歩き旅に比べればバイクなんて楽なものです。彼のためにもこの悪天候が回復してほしいと思います。無事にデッドホースに到着できることを願います。
無事にダルトンハイウェー走り切りました。毎日このエキパイにこびり付いた固まったドロを取るのが大変でした。熱でこびり付いてなかなか取れないんです、これが。
川を見つけて、ビニールバケツで何往復もしてバイクをきれいにします。フェアバンクスに着いたらリアタイヤを交換する予定なのでホイールにこびり付いたドロもきれいに落としました。
川でバイクを洗っていると、やはりダルトンハイウェーを走り終えたドロドロのバイクが2台来ました。リトアニアから来たとのこと、自分がリトアニアをバイクで旅したことがあり、十字架の丘へ行った話などをするととても喜んでくれました。
無事にフェアバンクスへ戻り、タナナバレーキャンプ場で思う存分ホットシャワーを浴びました。8日ぶりに頭と体を洗えて気持ち良かったなぁ~。スーパーへ買い出しに行き、ダルトンでは食べることのできなかった野菜やパン、玉子、ソーセージなどを買い込み、無事にダルトンを走り切れたことに乾杯しました。