いよいよ出国の日が迫ってきました。出国は3月20日です。あと5日間あるので最後のツーリングに行ってきます。
ルートはどうしよう?メーホンソーンへ行くのもいいな、何て思っていたのですが、「ぽこけん」を見てくれている「猫大好き」さんが、3月14日のブログのコメントにミヤンマーへバイクで入国した人のブログを添付してくれました。それを読んでメーサイなら近いし、私たちも真似して行ってみようということになりました。ブログによると、国境の町タチレク周辺しか回れなかったようですが、ミャンマーを少しでも走れるなら、私たちにとっては、それでも充分魅力的です。

チェンダオナマズさん宅を出発です。飼い猫のキンちゃんが、気を付けて行ってくるにゃ~、と見送ってくれました。

1か月前と大分季節も変わってきているようです。あちこちで花が咲き初めています。気温も南部から来たので涼しく感じますが、1か月前と比べると大分高くなってきました。焼畑のシーズンなので、煙で空が白っぽくなってしまっているのが残念です。

2年前にもこのバイクで来たことのある、アルノタイへ来てみました。この町で食べた餃子が美味しかったのでまた食べようとやって来たのですが。。。

残念ながら、「新装開店準備中、4月オープン予定」の貼り紙がありました。

仕方なく他の店で昼食を食べることにします。店の看板も出ていない麺料理店。素朴な店構えに強く惹かれ、ここで食べてみることにします。

3種類の麺が選べましたが、中華系の黄色い麺で汁有りのバーミーナームを注文しました。日本のラーメンに近い味です。この店の具はネギとひき肉。タイにしてはボリュームたっぷりの量で満足でした。1杯20バーツ(60円)。先日まで南部にいたので、安く感じます。

アルノタイの後は、チェンダオナマズさんに教えてもらった、マリガ温泉というところへ行ってみました。地面からブクブクと高温の湯が沸き、湯川となって流れていきます。素晴らしいんですが、何せ熱い、とても入浴できるものではありません。

チェンダオナマズさん情報では熱い湯が流れて行き、ちょうど国道と交わる付近が良い湯加減とのことでしたが、入るのは良しとしても、出るときにドロだらけになりそうなので、入浴はパスしました。今、温泉公園のようなものを建設中でしたので、整備されたら入ってみたいものです。

ガソリンの自販機には「油」と中国語表記もあります。アルノタイもそうですし、これから向かうメーサローンも、蒋介石時代の国民党の残党員が逃れた地域なんだそうです。皆さんご存じのように、第二次世界大戦の終結後、毛沢東の共産党と蒋介石の国民党で戦争になり、毛沢東率いる共産党が勝利し、ほとんどの国民党員は蒋介石と共に台湾に逃げ込みました。ですが、全ての人が台湾へ逃げたわけではなかったようです。タイ北部のこの辺りに逃げて来た人も多数居たそうです。タイ北部に限ったことと思っていたら、驚くことに、昨年ツーリングで訪れたカンボジアのラタナキリ周辺にも、国民党残党員の村がありました。
アジア旅の魅力のひとつに、たった50年から100年前の現代史がそれぞれの国の今の状況に直接、大きく影響しているのを目の当たりにできることがあると思います。人間は愚かで残酷ですが、しでかした歴史をたどれば、驚きの連続で現代人の私たちを飽きさせることがありません。

メーサローンでは昨年も泊まった新生旅館に泊まります。トイレ、シャワー共同の部屋はツインで100バーツと安いのですが、私たちは裏手にあるバンガローに300バーツ(960円)で泊まりました。

こちらがバンガロー。古いですが、なかなか快適です。新生旅館の隣には小屋旅館という宿があり、同じようにバンガローもあります。小奇麗で新しくて500バーツでしたが、私たちにはここの300バーツのバンガローで充分です。

しかしながらこのメーサローンという町、というかひとつの山ですが、何でこんな不便な山の中で暮らしていたかというと、毛沢東の共産党を打ち破るために、人目につかぬこの地で密かに軍事訓練をしていたらしのです。そんな国民党の末裔たちも今はすっかりタイ社会に溶け込んでいるように見えますが、やはり、中国人はどこへ行っても中国人という気がします。
日本人はアメリカへ行けばアメリカ人に、ブラジルへ行けばブラジル人になろうと努力し、意識も変わって行きます。日系のブラジル人にスポーツの試合で日本とブラジルが対戦したらどっち応援する?と聞いたら間違いなく、ブラジルと答えるでしょう、なぜなら、自分はブラジル人だからと。
中国人はどうでしょうか。華僑というのは、アジアやヨーロパ、アメリカだけに居るわけではありません。驚くことに、ありとあらゆる国に根を下して生活しています。中米、南米、アフリカの奥地やサハラ砂漠にも居ました。自分たち以外読めないだろうという漢字の看板を堂々と掲げ、商店なり食堂なりを出しています。世界中どこへ行っても中国人の居ないところはないほどですが、中国人は中国人であることを貫きます。日本語をしゃべれない日系人は多いけれど、中国語を話せない華僑は居ないのではないでしょうか。
話が脱線しましたが、世界の人口の何分の一が中国の人口なのでしょうか?中国国内のみの人口以外に、国籍は違っても、中華系の人を含めると相当数の中国人が居るのではないかと思います。これからの世界は中国人との接触を避けては通れなくなるでしょう。ビジネスはもちろんでしょうが、私たちのような、末端の旅行者でさえも、日本から一歩外へ出ると、中国パワーに圧倒される毎日です。

メーサローンの町でワン公と仲良しの女の子がいました。まー、嫉妬したくなるほどの信頼関係が見えました。これは、お互いが姿を見つけ、駆け寄って抱擁している時の写真です。
こういう子供が年取ると、我妻ぽこゆうこのようになるのでしょうか。

チェンダオからメーサローンまでのルートです。
2013年のお正月にこのあたりを訪れた時の記事は以下です。http://pocoken.com/?p=3854