今回のツーリングは、今まで冬にしか行ったことのなかった津軽半島へ行って見ることが目的でした。竜飛岬の西側の道路は冬季閉鎖になってしまうので今まで通ったことがなかったのです。夏の津軽半島はどんな景色なのか見てみたい、というのが旅の動機でした。そして、あわよくば北海道もと、荷物の底にツーリングマップル北海道編も忍ばせていたのですが、結局は時間切れで行けませんでした。
自宅を出発。最近は110㏄クラスのバイクばかりだったのでやけに自分のバイクがでかく感じてしまいます。スピードも50キロくらいで走ることが多かったため、ちょっとアクセルを開けるとスピードが出すぎてしまい、おっとっと、いけない、いけない、おさえ気味にとなかなか感覚が戻って来ません。
目的地が青森ということで、国道4号線をひた走ります。13号線の方が景色を楽しめるんですが、やはり、一番安くて早いのは4号線、今回はそう割り切ることにします。朝9時に家を出発して日が暮れるまで走ってたどり着いたのが、盛岡のちょっと先でした。岩手山焼走り国際交流村キャンプ場(300円)に泊まりました。
翌朝、散歩がてら焼走りというのを見に行ってみました。噴火したときの溶岩のかたまりがゴロゴロ転がっています。そして川の流れのように、上から下へゴロゴロが連なっています。その様子がよく見える展望台というところまであと数百メートルというところで、急速にお腹が張ってきて体が朝の儀式をせよと言っています。もうちょっと後に来てくれればよいものを、仕方なく、展望台はあきらめキャンプ場のトイレまで早歩きで戻るはめになりました。散歩でいよいよ良い景色のところに差し掛かるともよおすこのパターン、けっこうあります。
八幡平のアスピーデラインを通って東北で一番標高の高いところにあるという藤七温泉(入浴料600円)へ行ってきました。立てかけてあるスキーが何ともクラッシックで良いです。
景色やワイルドな雰囲気ももちろんすばらしいんですが、温泉ファンにはこの湯船の底からブクブクと温泉が湧いてくるのがたまらないですね。温泉は新鮮なほど良いとされますが、湧出口と湯船が直結しているわけですから、これほど新鮮な温泉はありません。
翌日は黄金崎不老不死温泉(入浴料600円)へ向かいました。ここは以前来たことがあるのですが、その時は海が荒れて入浴できませんでした。今にも雨が降り出しそうな天気ですが、リベンジを果たせてうれしいです。
鰺ヶ沢へ来てワサオとおばちゃんのところへ行ってきました。ワサオもおばちゃんも元気でしたが、数年前に比べると随分痩せてしまっているのが気になります。
つがる地球村キャンプ場(1155円)で泊まっていると、若者に声を掛けられました。茨城県の大学に通っているが、今は地元のつがる市に帰省中で家族でキャンプに来たとのこと。「僕もそろそろ始めたいなと思っているんです」とのこと、いったい何を始めたいのかと思ったら、こういう、キャンプツーリングをしてみたいのだとか、KawasakiのZに乗っているけど、荷物あまり積めないからだめですかね?なんて心配していたので、どんなバイクでも大丈夫だよ、と教えてあげました。
津軽半島の西側を通って竜飛岬へ向かいます。小泊の漁村を過ぎると何もない自然だけの風景になり、山道を越えると岬に到着。冬と違って、自転車やライダーなど旅人がたくさん来ていました。
青森市を抜けて、野辺地の清水目オートキャンプ場に宿泊しました。オートキャンプ場なのに無料なのはありがたいです。
下北半島を北上、ちょうど真ん中あたりにある陸奥横浜駅です。ここは思いでの地なので、下北へくると必ず立ち寄ることにしています。19歳のとき、北海道の大雪山を縦走したあと、下宿していた千葉へ帰る途中、下北半島へも足をのばしました。陸奥大湊駅で、足を引きずっている旅人と会いました。大間崎から東京日本橋まで歩こうと決意し始めてみたものの、2日目で足を痛めてしまい、もう旅をやめて帰ろうか迷っているということでした。その日、いろいろ私と話をしているうちに、やっぱり歩きぬこうと再決意をしたということで、大湊駅で一緒に野宿したあと、私も徒歩旅行に1日だけ付き合ってみることにしたのです。大湊を歩き始め、夕方になって着いたのがここ、陸奥横浜駅でした。駅の感じは26年たった今もほとんど変わっておらず、当時のままです。その旅人はクラッシック音楽が好きで、とくにドボルザークが好きだとのことでした。当時流行っていたウォークマンで聞かせてもらったのをよく覚えています。この駅でも一緒に野宿した後、翌日、再会を約束して別れたのでした。あの人、今ごろどうしているかなぁ。
下北半島ではむつ市のむつ矢立温泉キャンプ場(200円)を基点にすることにしました。ここはある意味、理想的なキャンプ場でした。温泉が併設されているのも良いですが、町の中心まで3キロと近いので何かと便利です。スーパーマーケットでビールを買ってきてもぬるくならない距離というのがありがたいし、インターネットがしたければマクドナルドも近いです。ここが気に入って3泊しました。
尻屋崎です。ここへ来るのは3度目でしょうか。竜飛岬は演歌が似合いやっぱり本州だなぁと思うんですが、尻屋崎は北海道のような景色です。
何度も来ている下北半島に3泊もして何をしていたかというと、これです。キャンプ場を朝出勤して、午前中はツーリング、午後は渓流釣り、そして夕方むつ市に戻ってマクドナルドでインターネット、スーパーで買い物をして帰ってくるというパターンでした。
平均して半日で15匹くらいは釣れました。キャンプ場に持ち帰るのは2匹なので、2匹釣れた時点で切り上げればよいものを、魚をもて遊んでは喜んでいるのが釣り師という野蛮な人種でしょうね。恐山のおひざもとで連日こんなことしていると閻魔大王にしかられそうです。
こちらは、河童の湯。無料の露天風呂です。ここも毎日釣りの後に通いました。
下北半島を後にして、八甲田山、十和田湖を経由して秋田県大館市の田代スポーツ公園キャンプ場(無料)で1泊し、栗駒山の付近を通って宮城県の鳴子温泉へ来ました。鳴子温泉の湯は全てすばらしいのでどこの温泉に入ろうか迷いましたが、今回は大好きな泉質のひとつ、川渡温泉の藤島旅館(入浴料200円)にしました。
明日から天気が崩れるということで、屋根付きスペースのある荒尾湖畔公園キャンプ場(無料)に泊まることにしました。案の定、夜中に雨が降りだしましたが、屋根付きなので濡れることもなく、旅の最終日に乾いた状態でテントを仕舞うことができ正解でした。翌日は合羽を着て一気に福島の自宅まで戻りました。
明日からは北朝鮮旅行に出発します。世界最後の秘境?と形容されることもある北朝鮮、どんな旅になるのか楽しみです。