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マダガスカル(2003年8月15日~9月14日)

マダガスカル(2003年8月15日~9月14日)

2515_39_50 2615_39_50 2715_39_50■いきなりのガイド攻撃(アンタナナリヴ/8月15日)

マダガスカルの空港に降り立つと、待ってましたとばかりにガイドがやってきた。どうも日本人にねらいをつけている感じ。ガイドはまずタクシーの斡旋をし、客と一緒に乗りこんでホテルまで行く。ホテルが決まってなければなじみのホテルに連れて行く。そして高いツアーに誘うのだ。
まったく海外旅行初心者じゃあるまいし、私たちのような海千山千のツワモノをだまそうったって、そううまくいくわけはないのだ。ウイリーと名乗るそいつは、以前ひっかけた日本人の手紙のコピーを持っていて、それを見せて安心させよう、という手口。東京工業大学のSくんが書いたその手紙によると、ここからミャンドリヴァゾという町まで行き、そこから丸木船で2泊3日の川下り、さらに有名なバオバブ街道のある町まで行ってからアンタナナリヴに戻る、というもの。移動は飛行機ではなく、すべてローカルバス。ガイドはずっと一緒で食事はすべて込みのようだ。Sくんの手紙には「ギリギリ楽しかった」という感想が書いてあった。これって、あんまりよくなかったということじゃないのか? それにそのツアーは1人600ユーロかかるらしい。どう考えても高いし、そんな値段を払う気は私たちにはまったくない。
ガイドのウイリーは私たちが地元の人が利用するミニバスに乗るのを見て見込みなし、と思ったのかあきらめて退散した。ミニバスは約15km離れたアンタナナリヴォまで1人1500fmg(30円)なり。タクシーだと15ドルくらいふんだくられる。これも荷物が少ないおかげ。大きなザックやスーツケースだとタクシーを使わざるをえないので何でも高くついてしまうのだ。

2915_39_50 3015_39_51 3115_39_51 3215_39_51■ここはアジアかアフリカか?(アンタナナリヴ/8月15~19日、9月9~13日)
丘陵地帯に造られたアンタナナリヴの街は坂が多い。フランス植民地時代に建てられたのか、家の造りも洒落ている。そうした家々が坂にへばりつくように並んでいて、独特の風情ある景観をつくりだしている。私たちが泊まった「ホテル・ランベール」はそんな坂道の途中にあり、窓からはアンタナナリヴの街並みが一望のもとに見渡せる。こういう家や街並みはアフリカではお目にかかれなかったので、とても新鮮な感じ。ちょっと田舎へ行けば棚田もたくさんあって、日本人の私たちにとってどこか懐かしい郷愁を誘う。
また、マダガスカル人のルーツはインドネシアやマレーシアから移住してきたアジア系の人々。直毛で肌の色も薄く、ブラックアフリカの黒人たちとは明らかに違うアジア系の顔つきの人が多い。特にうれしいのは、マダガスカルの料理。ベトナム料理や中華料理が一般的に食べられる。たとえば食堂の定番メニューにはミーサオ(焼きソバ)、春巻き、リ・カントニーズ(チャーハン)、スープシノワーズ(ラーメン)などがあって、どこもまあまあの味。しかも一食200円も出せばおなかいっぱいになる。屋台の料理も豊富でしかも安く、揚げ立てのサモサや春巻き、野菜やマカロニ、ポテトなどをミックスしたサラダ
・コンポゼなどなど。アジア的に食べものが充実しているマダガスカルは食い道楽の日々を過ごせるアフリカでは稀有な国。唯一残念なのは、フランス植民地としては例外的にパンがおいしくないこと。見かけはフランスパンなのだけど、中がスカスカで堅い。
ここはアフリカでもあり、アジアでもある。なんだか不思議なところなのだ。

3415_39_52 3515_39_52 3615_39_53 3815_39_54 ■恐怖のタクシーブルース(アンタナナリヴ→アンティラベ/8月19日)

マダガスカル国内の交通はタクシーブルースと呼ばれるミニバスが主流。鉄道路線はごく一部に存在するが毎日運行されてないし、国内線飛行機は貧乏旅行者には高すぎる。そんなわけで時間があってお金を節約したい人はタクシーブルースに限る。
アンタナナリヴに4泊したあと、アンティラベという町へ移動することにし、街の郊外にあるタクシーブルースステーションへ行くと、何人もの客引きにつかまった。アンタナナリヴ→アンティラベはたくさんの会社がミニバスを走らせているので、過当競争気味になっている。どこも自分の会社の車を満員以上にしよう、と必死なのだ(満員になるまで出発しない)。ひどいときは客の取り合いでケンカまでする始末。
ミニバスといってもほとんどは日本から輸入したトヨタ・ハイエースなどの中古バンに座席を付けたもの。乗り心地がよくないうえ定員以上に乗せるのでものすごいギュウギュウ詰め状態。子供は人数に数えないようで大人の膝の上に座る。お金は取られない模様。子供も何歳まで、と基準があるのかないのか、かなり大きな子供も膝の上に無理やり座らされているので、運悪く子供連れ客の横になったらとばっちりを受けてつらい思いをする羽目になる。
あるときは8人乗りの車に子供を含めて17名も乗った。みんなゲロは吐くし途中で寄ったローカル食堂のトイレは最悪だし、さんざん。それでも150km移動してたったの15000fmg(300円)という安さなので我慢するしかない。ガソリンが1リットル500fmg(100円)以上もするのに、この料金でいいのか? ざっと計算してもあまり儲けはない。そう考えると、客をぎゅうぎゅうに詰め込むのも仕方がないんだろう。

3915_39_54 4015_39_54 4215_39_55 4315_39_55■プスプス商売もラクじゃない(アンティラベ/8月19~21日)

そのタクシーブルースで首都アンタナナリヴから南へ170kmあまり、アンティラベという町まで移動した。ここはサファイヤをはじめとする宝石が取れるのと、温泉が湧くので知られる保養地。アンタナナリヴのように車も多くないので、プスプスと呼ばれる人力車がたくさん走っている。決して観光用ではなくおもに地元の人が利用している。市内を走るミニバスが少ないのと、最低料金が1000fmg(20円)とミニバスと同じ値段なので、荷物が多いときには便利なのだ。
プスプスのおじさんたちの多くはボロボロの服を着て裸足というスタイル。夜は路上に寝ていたりするところを見ると、地方から出稼ぎに来ているのだろうか? タクシーのように車やガソリンなど元手がいらない分、まるまる稼ぎになるとはいえ、体が資本の商売だからしっかり食べなきゃならないし、病気になどなったら食いっぱぐれてしまう。登り坂を汗ダクダクになりながらプスプスを引っ張るおじさんたちを見ていると、思わず「がんばれ!」と応援してしまうのだった。
それにしても、この街のプスプスはすごい数。全体の4分の3は客待ちでヒマそう。1日いったいいくらくらい稼げるんだろうと心配になる。私たちは屈強そうな若者ではなく、なるべく年老いて弱そうなおじさんを選んで乗っていた。インドでも廃れつつあるという、リクシャ商売。いまだマダガスカルでは健在なり。

4515_39_56 4615_39_56 4815_39_57■がんばる日本人(ミャンドリヴァゾ/9月5~7日)

バオバブ街道で有名なムルンダヴァからタクシーブルースで数時間、ミャンドリヴァゾという村へやってきた。ここは川下りのスタート地点でシーズンにはたくさんツーリストもやってくるとはいえ、電話さえない小さな村。それでも交通の要所になっているのでタクシーブルース乗り場周辺はちょっと賑やか。そこから宿へ向かって歩いていると、「オースケを知っているか? ここで英語を教えているんだ」と何人かに声をかけられた。どうも「オースケ」はここに住んでいる日本人らしい。翌日、その「オースケ」に会ったが、「オースケ」ではなく「ユースケ」こと藤井祐介さんだった。さらに「英語の先生」ではなく、学校へ行けない子供たちのために識字教育などをしている、とのこと。大学を卒業してすぐ海外青年協力隊に参加、2003年1月からミャンドリヴァゾに来ているそうだ。
この村に住む外国人は祐介さんただ一人。電話がないので本部との連絡には無線を使っている。マダガスカル語で地元の人々と交流し子供たちに囲まれる彼を見ていると、日本の若者もがんばっているなあ、と感心させられる。
海外青年協力隊は「顔の見える外交」とも言われる。私たちのように移動する旅ではなく、その土地で生活するとまた違うものが見えてくるんだろう。

4915_39_57 5015_39_58■外国人料金に対抗したのだ(ペリネ国立公園/9月10~11日)

マダガスカルにはレミュー(原猿)が生息するナショナルパークがたくさんあり、どこも国が管理・運営している。そのため料金は一緒で、外国人の入場料は3日間有効で50000fmg(1000円)と異様に高い。さらに自由に歩けるわけではなくて、必ずガイドを雇って一緒に行かなければならない。これが2時間で20000fmg(400円)前後。1日だと100000fmgなどと高いし、2泊、3泊のトレッキングになるとポーターも雇わなくてはならない。マダガスカルの外貨収入手段とはいえ、外国人料金にはいつも腹が立つ。地元の人の10倍、ときには50倍なんてときもあるのだ。ところがナショナルパークの入場料には学割もあり、それだと1人8000fmg(160円)と格段に安くなる。ペリネ国立公園に行ったとき、ダメモトで日本の免許証を出してみたら「OK、OK」となった。一応やってみるもんですなあ。
そのペリネ国立公園はアンタナナリヴの東80kmにあり、マダガスカルでもここでしか見られないという珍しい原猿「インドリ・インドリ」が見られることで有名。「インドリ・インドリ」は1日30種類以上の植物を食べないと駄目なので、野生のままじゃないと死んでしまうらしく、アンタナナリヴの動物園でも見ることができない。早朝に「キーン、キーン」という独特の声を出してお互いのコミュニケーションを取るのだそうだ。というわけで、アンタナナリヴから1泊2日ででかけ、無事、「インドリ・インドリ」にご対面できた。レミューの中では60cmくらいと最大サイズで尻尾が短く、ちょっとコアラのような感じ。こんな変わった動物がいるなんて、やっぱりマダガスカルは「不思議の島」なのですなあ。

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